リスク低減の種類
リスク低減といってもリスクに対してやみくもに対策をするべきではありません。対象のリスクにおいて、どのような方法で対策をすることがよいのかを検討する必要があります。
Point① 発生損失・発生可能性のリスク低減
発生損失低減
リスクが発生したとしても、少ない損失で済むようにリスク低減を行う
リスクが顕在化した際に損失が少なく済むように対応することです。物理的には、消火器やスプリンクラーを設置して火災に備える、技術的には、データや通信を暗号化して情報漏えいを防止する、などがあげられます。

発生可能性低減
リスクの発生回数を減らすようにリスク低減を行う
リスクが顕在化しないように発生回数を減らす対応をすることです。物理的にはスマートフォン紛失対策のストラップ装着、技術的にはウイルス対策ソフトの導入に代表されるような、セキュリティ製品の設置などがあげられます。

Point② 分離・集中のリスク低減
分離
リスクを分離することにより、損失や発生可能性を低減する
リスクが顕在化しても、影響範囲を少なくできるように分離する手法です。影響範囲は少なくできるものの、それぞれに対策を立てる必要があるなど、対策費用や対策実施までに時間がかかる可能性があります。

集中
リスクを一箇所に集め、対策実行や管理のポイントを絞る
リスクをまとめる手法です。インターネットとの接続点を一箇所にまとめるなども集中の事例です。集中させた箇所に対して十分な対策をすることで、対策にかかる負担を減らすことが可能になります。ただし、この一箇所の対策がおろそかになると、事故の危険性が高まります。
