セキュリティ関連規程と
指針・指標・マニュアル
規程や指針・指標・マニュアルについての違いを理解することで、必要な資料は何かを確認することができます。また不足している資料を作成する際は、資料の目的を明確にした上で作成することが重要です。
セキュリティ関連規程
決まりやルールのことです。やるべきこと、やってはいけないことが明確に記載されています。
指針・指標
指針・指標のことです。目指すべきゴールが示され、ゴールにたどり着くまでの流れや方向性、遵守すべき項目について記載されています。
マニュアル(手順書)
物事を確実に実施するために参照するものです。マニュアル通りに実施することで、その従業員の経験に関係なく基本的に同じ結果を得ることができます。
Point① 作成の目的を明確にし提示する
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規程
会社の裁量で決められる会社内のルール全般を提示します。 -
指針・指標
テーマに対して今後どうしていけば良いのか、というような未来の方向性や見通し、事象に対する対応方針等を提示します。 -
マニュアル
事象に対して行うべき具体的な方策や手順、過去の事例を提示します。
Point② 内容の具体性
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規程
ルールを明示し、ルールを守らなかった場合の罰則などについて提示します。 -
指針・指標
ゴールまでの大まかな流れや行動範囲など、抽象的な内容を記載し、読み手に「どう行動すべきか」を考えさせます。 -
マニュアル
「誰が・いつ・どこで・何を・なぜ・どのように」といった5W1Hで指図するような具体的な内容を記載し、読み手を問わず誰でも同じ行動がとれるよう記載します。
Point③ 読み終わった後の行動
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規程
読了後の理想は「守るべきルールを把握している状態」です。ルールの記載のため、具体的な方法や行動は読み手が考えることになり、読み手によって、行動が変わる場合があります。 -
指針・指標
読了後の理想は「守るべき規程・ルールを守っている状態」です。ただし、記載されるのはあくまでも大まかな流れや行動範囲となるため、具体的な方法は読み手が考えることになり、読み手によって、行動が変わる場合があります。 -
マニュアル
読了後の理想は「指示した通りに行動している状態」です。そのため、行動後に得られる結果は読み手が誰であってもほぼ同じものとなります。また、記録をして次のアクションに活かせるようにすることも求められます。